冷たいお菓子の種類、違いについて

暑くなってくると冷たいものが食べたくなりますよね。この季節はアイスクリームやかき氷がより一層美味しく頂けますね。

日本ではアイスクリームが乳成分の量で種類が変わりますが、他にもソフトクリームやジェラートの違いって分かりますか？結構知られていないことが多いので紹介していきます。

冷菓について

冷菓とは冷たいお菓子の総称です。アイスクリームだったりゼリーだったりこれらの冷たかったり冷やして食べられるものが冷菓になります。

牛乳などを原料にして冷やしながら撹拌してクリーム状にして凍らせたお菓子です。

アイスクリームの元祖となったのはイタリアで生まれたズコットというセミフレッド（半解凍状態のデザート）だそうです。ズコットについてはこちらで紹介しています。→イタリアのお菓子

その後シチリア出身のシェフがシチリアの氷菓「グラニータ」をアレンジしたグラス・ア・ラ・シャンティを作りました。このお菓子はホイップクリームを凍らせたもので、アイスクリームの商業的成功の最初の例とされています。

アメリカに渡った際に今までは冷たいボウルの中で手を使い作られていたので製造が困難だったものが、手回しの撹拌機が発明されて非常に作りやすいものになりました。

またアメリカでは1851年に余った生クリームを処理するために世界初のアイスクリーム製造工場が造られました。このためアメリカでは量産品のアイスクリームが普及していきました。

日本ではアイスクリームは3種類に分けられます。含まれる乳脂肪分によって名前が変わり

乳固形分15.0％以上のうち、乳脂肪分8.0％以上のものをアイスクリーム

乳固形分10.0％以上のうち、乳脂肪分3.0％以上のものをアイスミルク

乳固形分3.0％以上のものをラクトアイスといいます。

アイスキャンディーは棒状の氷菓のことで日本ではアイスバーとも呼ばれていて、英語ではアイスポップと呼ばれています。

1905年サンフランシスコで暮らす少年が発明しました。寒いある日、彼はジュースに混ぜ棒を挿したまま外に放置してしまいジュースが凍ってキャンディーのようになってしまいました。これが後にアイスキャンディーになります。

日本では大正時代に現れました。アイスクリームに比べてより安価で簡単に作れ、また屋外での飲食に便利な形状から夏の屋外での小売がさかんに行われました。

最近ではフルーツの断面を見せるフォトジェニックなアイスキャンディーが流行っていたり、家で簡単にアイスキャンディーが作れるキットなんかが販売されています。

基本的な材料はアイスクリームと同じですが製法が異なります。ソフトクリームはソフトクリームフリーザーと呼ばれる専用の機械に材料を入れて機械の中で高速撹拌しながら－5度～－7度程に冷凍させて空気を含ませて一定の柔らかさになったら原料を機械から取り出します。

アイスクリームのように完全に固めないで柔らかい状態で食べられます。

一般的には回転している機械の中からレバー操作で絞り出すものが多いです。

1931年アメリカでアイスマシンとフリーザーを1つの箱に収めたオートマティック・ソフトサーブマシーンが開発されて今のような形のソフトクリームが生まれました。

日本では第二次世界大戦後の1951年7月3日に明治神宮外苑で進駐していたアメリカ軍がアメリカ独立記念日を祝ってソフトクリームの模擬店を立ち上げたことによって広まりました。

シャーベットとソルベは同じようなものですが材料が少々異なります。

アメリカではシャーベット、フランスではソルベといいます。またオーストラリア英語やニュージーランド英語では「シャーバート」と呼ばれることがあり、アメリカでも間違えられることがあります。

どちらも果物などから作ったシロップを水で薄め、砕いた氷を入れて冷やした飲料を意味するアラビア語「シャルバート」またはトルコ語の「シェルバット」に由来する名前です。

アメリカではフルーツジュースやフルーツのピューレを凍らせて作る氷菓でシャーベットの場合ソルベより材料が多く牛乳や卵白、凝固剤を使います。アメリカのシャーベットには乳脂肪分を１～２％含んでいて、アイスクリームよりも甘味料をわずかに多く含まれていなければならないという決まりがあります。

ソルベは牛乳や卵白、凝固剤が入っておらずフランスで出来た氷菓でアメリカで有名になったのは割と最近の話です。ソルベはシャーベットよりも高級感のあるイメージを持たれているため高級レストランのメニューにシャーベットは無くてもソルベはあったりします。

冷菓は色々種類があって上げるとキリがなくなってしまうので代表的で違いが判りずらいものを紹介していきました。

冷菓は日本でも人気が高くてアイスクリームやジェラート、かき氷の専門店は夏以外でも人が結構いますね。

今年の夏もかなり暑いので冷たいお菓子でも食べて乗り切っていきましょう。私は特別感があるのでソフトクリームが一番好きです。