蜂蜜について  種類、役割

お菓子の基礎知識




お菓子作りで頻繁にではないのですが砂糖の代わりに使われる甘味料として蜂蜜があります。

蜂蜜は独特の風味がありコクを出すのに使ったり、しっとりさせるために焼き菓子に使ったりします。

また蜜源によって味が変化するのでバリエーションを楽しむことが出来ます。

今回はそんな蜂蜜について紹介します。

蜂蜜とは

蜂蜜はミツバチが花の蜜をとってきて巣の中で加工、貯蔵したものです。8割糖分2割水分で出来ています。

「蜂蜜の歴史は人類の歴史」ということわざがある通り人間の歴史とは切っても切れない存在です。古来から食用や薬用などの様々な用途に使われていました。

蜂蜜の人類による生産量は世界全体で年間約120万トンと推定されているそうです。

日本において蜂蜜の品質は3つに分けられます。

純粋蜂蜜・・・ミツバチが花の蜜を採集して巣に蓄えた熟成した天然の甘味料

精製蜂蜜・・・純粋蜂蜜から臭い、色等を取り除いて食べやすくしたもの

加糖蜂蜜・・・純粋蜂蜜にシロップなどの別の糖類を加えたもので、蜂蜜の含有量が60%以上のもの

美味しくて体にも良いものは純粋蜂蜜です。気になる方は買うときに注意してみてください。

また純粋蜂蜜の中でも非加熱の生蜂蜜がとくにおすすめです。

蜂蜜の甘味は砂糖の1.3倍なので少ない量で甘味を出すことが出来てカロリーを抑えることが出来ます。なのでカロリーを控えめにしたい場合に使われることもあります。

蜂蜜の種類

蜂蜜は蜜源によって味が変わります。大きく分けて「単花蜜」と「百花蜜」があります。

単花蜜は大部分を1種類の花から採れた蜜、百花蜜は複数の花から採れた蜜です。

れんげはちみつ

日本で人気の高く代表的な蜂蜜です。優しい甘さとコクがあり余り癖がないので色々なものにかけたり、合わせたり出来ます。

アカシアはちみつ

はちみつの女王と呼ばれています。癖がなく上品な味わいでれんげはちみつ同様どんな食材とも相性が良いので使い勝手が良いです。

そばはちみつ

色が濃い褐色で強い香りと独特な黒砂糖に似たコクがあります。日本ではあまり馴染みが無いですがフランスでは高級蜂蜜として人気があります。また他の種類と比べてミネラル分や鉄分が多いため健康が気になる方におすすめです。

ラベンダーはちみつ

ハーブ特有の爽やかな味と香りがあります。ヨーロッパの方で人気が高い蜂蜜です。

栗のはちみつ

栗の花から採れる蜂蜜でかなり独特な味がして、正直好き嫌いが分かれると思います。好きな人は一度食べたら病みつきになると思います。栗特有の渋みや香ばしさがあり少し苦みがあります。

百花はちみつ

一定の決まった味がないため買う前の味見は必須です。同じ生産者から購入したとしてもその年によって味が全く変わります。基本色が濃いものは癖があり薄いものはあっさりとした味になります。

お菓子作りにおける役割

蜂蜜は大部分が「果糖」と「ブドウ糖」で出来ています。この「果糖」は非常に保水性が高いです。

なので特にしっとりと仕上げたい生地に蜂蜜を材料としてくわえます。例えばカステラ生地やフィナンシェ、マドレーヌなどです。

ただし蜂蜜は焦げ色が付きやすく、べたつきの原因にもなるので注意する必要があります。

乳児に蜂蜜を与えてはいけない

乳児に蜂蜜を食べさせてしまうと腸管内にボツリヌス菌が入って増殖し乳児ボツリヌス症になります。

症状は便秘が数日続き、全身の筋力低下、脱力症状、哺乳力の低下や頸部筋力の低下などがあげられます。

大人の場合ボツリヌス菌が体内に入ってきても他の腸内細菌との競争に負けるので問題はないのですが

生後1歳未満の乳児においては、腸内環境が成人とは異なり腸内細菌の環境が整っていないため腸管内でのボツリヌス菌の定着と増殖が起こりやすいとされています。

増殖してしまうと毒素を出してしまい乳児ボツリヌス症になります。

蜂蜜、および蜂蜜を含む食品には十分に注意してください。

まとめ

甘くてしかも健康にも良い蜂蜜は最高ですよね。味に癖があって苦手という方もいますが、もしかしたら蜜源の種類によっては食べられるものがあったりするかもしれないですね。

しっとりとした生地を作るために焼き菓子に入れたり、独特の味を生かすために生菓子に入れたり、フルーツを付けたりナッツを付けたり結構色々なことに使えるので是非使ってみてください。

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