アメリカのお菓子

世界のお菓子




アメリカのお菓子は個人的な偏見でかなり甘ったるくてやたらカラフルなものというイメージがありました。

でも調べてみると、アメリカの家庭のお菓子はどちらかというと素朴なものが多いように感じます。また歴史的な問題でイギリスのお菓子と共通しているところも多いと思います。

日本では名前は聞いたことあるけど食べたことがないというものも案外多いのでぜひ紹介していきたいと思います。

チェリーパイ

アメリカのお菓子といったらパイですよね。日本ではパイといったらアップルパイですが、アメリカだとチェリーパイも定番だそうです。日本では余り食べられないですよね。まあ日本のサクランボとアメリカのサクランボは味が結構違うからですかね。

チェリーパイに使われるサクランボはサワーチェリーといって酸味が強いものになります。これを甘く煮ていきます。

またアメリカのパイ生地は折込パイではなくて練りこみパイ生地が主流です。つまりフイユタージュ・ラピッド。家庭で作るお菓子なので簡単に早く作れてしまう方が向いていますよね。

パイ生地についてはこちらをどうぞ→タルト生地、パイ生地の種類

折込パイ生地で作るとどうしても中のサクランボのフィリングが水分が多いので生地がべちゃべちゃになってしまいます。

パンプキンパイ

アメリカのパイと言ったらこちらも紹介しないといけないですよね。今はアメリカ全土で食べられますが元は北アメリカのお菓子です。

ハロウィンやサンクスギビングデー、クリスマスにも食べられます。

アメリカのパンプキンパイはパイ・パンプキン、チーズ・パンプキン、バターナッツ・スクワッシュという品種のカボチャを使って作られます。どれも名前からして美味しそうですね。

カボチャをベースにしたカスタードをパイ生地に入れます。アップルパイやチェリーパイのように表面にパイ生地を重ねることは余りないです。

また中のクリームはスパイスで味付けをします。ナツメグやシナモン、クローブ、ジンジャーなどを使います。予めブレンドされているものも市販であります。便利ですね。

生クリームを添えて食べるのが伝統的な食べ方だそうです。

ブラウニー

こちらは日本でも定番ですね。バレンタインに作ったことがある方もいるんじゃないでしょうか。

ブラウニーは平たく四角く焼くチョコレートケーキです。中にナッツだったりファッジ、クリームチーズを入れたりします。

生地は濃厚なチョコレートケーキで加えるものによってアメリカンな感じがしますね。マシュマロとか入れたらアメリカンですね。

アメリカでは携帯食として重宝されていたり、レストランでは暖かくしたものの上にアイスクリームを乗せて出されます。

ブラウニー発祥は1893年のシカゴ万国博覧会です。シカゴにあったホテルの創業者の妻が万博に参加する女性のために、ケーキ一切れよりも小さくて、お弁当箱から気軽に出して食べられるデザートを作ってほしいとパーマーハウスのシェフに要望して出来たそうです。

今でも当時のブラウニーがパーマーハウスで作られています。

ブラウニーの仲間でファッジブラウニーというお菓子があります。こちらは通常のブラウニーよりもさらにチョコレートが濃厚なものです。ブラウニーがケーキタイプのものだったらファッジブラウニーはねっとりとしたファッジのようなテリーヌみたいな感じです。

濃厚でどっしりしたほうが良いという方にオススメです。

シフォンケーキ

シフォンケーキもアメリカ生まれのケーキです。フワフワで口どけの良いケーキで日本でも人気が高いです、アメリカ生まれってちょっと意外ですよね。

いかにも日本人が好みそうなケーキで実際アメリカよりも日本の方が人気が高いみたいです。

シフォンケーキは保険外交員で料理愛好家のハリー・ベーカーによって作られました。卵白のみで作られるエンジェルフードケーキを元に考案されて食感が絹織物のように軽いことからシフォンケーキという名前が付きました。

特徴的なものは真ん中に穴の空いた形と材料にサラダ油を使うことです。穴の意味は材料で粉の割合が少なく卵だけの膨張力だとすぐしぼんでしまうため型に油を塗らずにくっつけて焼きます。真ん中にも型にくっつく面があるとしぼまないからです。

サラダ油を使う理由はバターだとコクが出るのですがどうしても重くなってしまいます。シフォンケーキは軽さが売りのケーキなのでバターよりも軽く焼きあがるサラダ油を使います。

ドーナツ

アメリカのお菓子代表ですね。日本でもチェーン店があったりコンビニで販売していたり定番ですよね。

ドーナツは歴史がちょっとややこしいのですが紹介します。

ドーナツの原型はオランダの小麦粉、砂糖、卵で作った生地を酵母で発酵させ、ラードで揚げたオリボーレンというお菓子です。オランダ人はこれをオリークックと呼んでいました。

後にイギリスで迫害を受けた清教徒がオランダの滞在中にオリークックの作り方を覚えてそれがニューイングランド(アメリカ)に伝わりました。

その後オランダの移民によって再度ヨーロッパからアメリカに持ち込まれて、オランダ領だったニューアムステルダム(アメリカ)にも伝わりました。

リング状になった経緯は諸説あってどれが正しいのか分からないのですが、19世紀中ごろから見られるようになったそうです。

デビルズフードケーキ

上で紹介したシフォンケーキの元とされたエンジェルフードケーキと対になるケーキとしてデビルズフードケーキというチョコレートケーキがあります。

アメリカの家庭で作られるケーキでスポンジ生地とクリームどちらにもチョコレートを使ったケーキです。しっとりとしていて重めでチョコレートケーキですが、かなり甘みが強いケーキです。

名前の由来は諸説ありますが、チョコレートを使っていて黒いからという理由と悪魔に魅了されるようなケーキという理由があります。

デビルズフードケーキはものによってクリームを使わずチョコレートソースのみを大量にかけるタイプやクリームとチョコレートソースの両方をかけるタイプ、生クリームもチョコレートソースもかけないタイプなどがあります。

まとめ

ここで紹介したもの以外にもチョコチップクッキーやマフィンなど日本でも結構食べられるものがあったり、最近ではアメリカの焼き菓子専門店などがあります。

アメリカのお菓子といったら個人的にはパイかなと思っていて今回紹介したもの以外にもたくさんのパイがあります。食べたことがないものもあるのでいつか全部制覇したいなと思っています。

アメリカでは着色料を大量に使ったゴテゴテのバターケーキとかありますが他に美味しいお菓子がいっぱいあるということがもっと認識されるといいなと思います。

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